
スマートフォン、タブレット、ワイヤレスイヤホン、そして時にはノートPCまで…。今や、私たちの生活は充電しないと動かないデバイスだらけだ。そんな現代人の“生命線”とも言えるのが、「モバイルバッテリー」。でも、いざ選ぶとなると、「mAh(ミリアンペアアワー)」だの「W(ワット)」だの、よく分からない数字が並んでいて、「とりあえず数字が大きい、大容量のやつでいっか!」なんて、安易に選んでしまってはいないだろうか?
その選び方、実は“大きな失敗”のもとかもしれないぞ! 今回は、モバイルバッテリー選びで絶対に押さえておくべき「容量(mAh)」と「出力(W数)」という2大巨頭について、その意味とあなたの使い方に合わせた“最適”な選び方を、世界一分かりやすく解説していくぜ!
- 1. 【基本①】容量 (mAh):スマホを“何回”フル充電できるかの目安
- 2. 【基本②】出力 (W):充電の“スピード”を決める最重要項目!
- 3. “急速充電”のキーワード:「USB PD (Power Delivery)」とは?
- 4. モバイルバッテリー選びの“失敗しない”チェックリスト
- 5. 【実践編】こんな場合はどれを選ぶ?
- 6. まとめ:「容量」と「W数」の両輪で考えよう! “最適”なモバイルバッテリーで充電ストレスから解放!
1. 【基本①】容量 (mAh):スマホを“何回”フル充電できるかの目安
まずは、多くの人が一番気にするであろう「容量」から見ていこう。
1-1. 「mAh(ミリアンペアアワー)」とは?
mAh(ミリアンペアアワー)は、「1時間にどれくらいの電気を流せるか」を示す単位で、モバイルバッテリーにどれだけの電気を蓄えられるかを表す指標だ。この数字が大きいほど、たくさんの電気を溜め込める“大容量”なバッテリーということになる。

1-2. “実質容量”に注意!:変換ロスで表示の6~7割に
ここで一つ、超重要な“落とし穴”がある。それは、モバイルバッテリーに書かれている容量(例:10,000mAh)を、100%まるごと使えるわけではないということだ。モバイルバッテリーからスマホへ電気を送る際、電圧の変換などで「変換ロス」が発生し、エネルギーの一部が熱として失われてしまう。そのため、実際にデバイスを充電できるのは、表示容量のおよそ60~70%程度になる、と覚えておこう!
例:10,000mAhのモバイルバッテリー → 実質容量は 6,000~7,000mAh 程度
1-3. 【用途別】必要な容量の目安
これを踏まえて、自分の使い方に合った容量の目安を見ていこう。
(ここでは、わかりやすくするために、スマホ1台のバッテリー容量を約4,000mAhと仮定している。これはだいたいiPhone 17 Proくらいだ。)
- ~5,000mAh(実質3,000~3,500mAh):
スマホ約0.8回分。超軽量・コンパクトなモデルが多い。
用途:「あと少し電池が持てば…」という時のための、カバンに忍ばせておく緊急用の“お守り”に最適。 - 10,000mAh(実質6,000~7,000mAh):
スマホ約1.5~2回分。容量、サイズ、重さのバランスが最も良い。
用途:1日の外出や通勤・通学のお供に。スマホもイヤホンも安心して使える、最も人気の高い“万能選手”だ。迷ったら、まずはこの容量を選べば間違いない! - 20,000mAh以上(実質12,000mAh~):
スマホ3回以上。ノートPCの充電も視野に入る大容量。
用途:数日間の旅行や出張、災害時の備えに。複数のデバイスを何度も充電できる“頼れる相棒”。ただし、その分、大きく重くなることは覚悟しよう。
2. 【基本②】出力 (W):充電の“スピード”を決める最重要項目!
容量(mAh)が「バッテリーのスタミナ」だとすれば、出力(W)は「電気を送り出すパワー(=充電スピード)」だ。いくら大容量でも、このW数が小さいと、使い物にならないことがあるんだ!
2-1. 「W(ワット)」とは?:電力の大きさ
W(ワット)は、電力がどれくらいの勢いで供給されるかを示す単位。W数が大きいほど、より速く充電できる。

2-2. W数が“小さい”とどうなる?:充電が“激遅”or“できない”!
昔ながらのモバイルバッテリー(5Wなど)で最新のスマホを充電しようとすると、充電にものすごく時間がかかったり、動画を見ながらだと逆にバッテリーが減っていったりする。さらに、ノートPCのような大きな電力が必要なデバイスは、そもそも充電すらできない。これが、「大容量なだけじゃダメ」な理由だ!
2-3. 【用途別】必要なW数の目安
充電したいデバイスに合わせて、必要なW数を確認しよう。
- スマホ充電:
iPhoneの急速充電には約20W、多くのAndroidスマホでも20W~30Wあれば、本来の急速充電性能を発揮できる。最低でも20W以上の出力に対応したモデルを選ぼう。 - タブレット・小型ノートPC(MacBook Airなど):
30W~45W以上の出力があれば、使用しながらでも十分に充電が可能。 - 高性能ノートPC(MacBook Pro, ゲーミングノートなど):
65W~100W、あるいはそれ以上の高出力が必要になる場合が多い。PCの純正アダプターのW数を確認し、それと同等以上の出力を持つモバイルバッテリーを選ぼう。
ポイント:モバイルバッテリーのポートごとに出力W数が異なる場合がある。「最大出力」だけでなく、自分が使いたいUSB-Cポートの出力を確認することが重要だ。
3. “急速充電”のキーワード:「USB PD (Power Delivery)」とは?
「20W以上」といった高出力を実現する上で欠かせないのが「USB PD(Power Delivery)」という急速充電規格だ。現在、iPhoneやAndroidスマホ、ノートPCなど、多くのデバイスがこのUSB PDに対応している。モバイルバッテリーを選ぶ際は、「USB PD対応」の表記があるか、そしてその最大出力が何Wかを確認するのが、急速充電の恩恵を受けるための“絶対条件”だ!
4. モバイルバッテリー選びの“失敗しない”チェックリスト
容量とW数以外にも、以下の点をチェックしておくと、より満足度の高い製品選びができるぞ。
- ☑ 容量 (mAh) は十分か? → 自分の使い方に合っているか
- ☑ 出力 (W) は使いたい機器に対応しているか? → 特にPCを充電したい場合は最重要!
- ☑ ポートの数と種類(USB-A / USB-C)は適切か? → 同時に何台充電したいか
- ☑ サイズと重さは持ち運びに許容できるか? → 大容量・高出力ほど重くなる
- ☑ 安全性(保護機能、PSEマーク)は確保されているか? → 過充電防止などの機能、日本の安全基準適合を示すPSEマークは必須!
- ☑ パススルー充電に対応しているか? → バッテリー本体を充電しながら、同時に他のデバイスも充電できる便利な機能
5. 【実践編】こんな場合はどれを選ぶ?
- ケース①:「iPhone 15とワイヤレスイヤホンを1日外出先で使いたい」
→ 容量10,000mAh、出力20W以上のUSB PD対応モデルがベストバランス! - ケース②:「MacBook Airとスマホをカフェで使いたい」
→ 容量20,000mAh、出力45W以上のUSB PD対応モデルがおすすめ。PCもスマホも余裕で充電できる。 - ケース③:「出張でPCもスマホも全部まとめて充電したい!」
→ 容量20,000mAh以上、出力65W~100WのUSB PD対応モデルを選ぼう。複数のポートを持つモデルなら、夜の間に全デバイスをまとめて充電できる。
6. まとめ:「容量」と「W数」の両輪で考えよう! “最適”なモバイルバッテリーで充電ストレスから解放!
モバイルバッテリー選びは、「容量(mAh)」という“スタミナ”と、「出力(W)」という“パワー”の両方を、自分の使い方に合わせて選ぶことが何よりも重要だ。
- 1日のスマホ充電がメインなら → 10,000mAh / 20W以上
- ノートPCも充電したいなら → 20,000mAh以上 / PCが必要とするW数以上
この基本をしっかり押さえておけば、もうモバイルバッテリー選びで失敗することはないはずだ。「大容量なのに充電が遅い…」「PCを充電できると思ったのにできなかった…」なんて悲劇とはおさらばしよう! 自分のデバイスとライフスタイルに“ピッタリ”のモバイルバッテリーを見つけて、充電切れのストレスから完全に解放された、快適なデジタルライフを手に入れてくれ!