素材で選ぶ、デスクマットの選び方|滑り止め・防水・耐久性から考える

薄暗い部屋の机の上に置かれた 2 つのディスプレイを備えたコンピューター薄暗い部屋の机の上に置かれた 2 つのディスプレイを備えたコンピューター。机にはデスクマット。

デスクワークやPC作業を快適にするためのアイテム、と聞いて何を思い浮かべるだろうか? 良い椅子、高性能なモニター、打ちやすいキーボード…。もちろん、それらも超重要だ。しかし、意外と見過ごされがちで、それでいてデスク環境の“質”を劇的に左右する名脇役がいる。それが「デスクマット」だ! 「机が傷つかなきゃいいや」くらいの、ただの“下敷き”だと思って侮るなかれ。デスクマットは、その“素材”によって、マウスの滑り、書き心地、見た目の雰囲気、さらには静音性まで、あらゆる快適性が“激変”する奥深いアイテムなのだ。今回は、そんなデスクマットの選び方について、「素材」という切り口から、それぞれの特徴と選び方のポイントを徹底的に解説していくぞ!

1. なぜ「デスクマット」は“必要”なのか? 3つの“基本効果”

デスクマットにキーボードと描画タブレットを備えたモダンなデスクのセットアップ

素材の話に入る前に、デスクマットがもたらす基本的なメリットを3つだけおさらいしておこう。

  • デスクの保護:傷や汚れから大切なデスクを守る。基本にして最大の役割だ。
  • マウスパッド機能:広い範囲をマウスパッドとして使えるため、操作性が向上する。
  • 書き心地の向上:適度なクッション性が、紙一枚での筆記をスムーズにする。

これらの基本効果に加え、素材ごとの“プラスα”の効果が、デスクマット選びの醍醐味なんだ。

2. 【本題】“素材”が決め手! デスクマットの種類と特徴を徹底比較

さあ、ここからが本題だ! デスクマットの主な素材と、それぞれのメリット・デメリットを見ていこう。

2-1. PVC(ポリ塩化ビニル)製: “定番”にして“万能”

PVCマットと聞くと学校の机で使った、あの緑色のマットを思い出す人もいるかもしれないが、なにも緑色だけでなく、透明やほかの色ものも多い。そんなPVCは、デスクマットの素材として最も“定番”と言える。

オフィスの机の上にPVCマットが敷かれている

オフィスでも使われがちだ
  • メリット:
    • 透明度が高い:透明なタイプが多く、マットの下にカレンダーやメモ、好きな写真などを挟んでおけるのが最大の魅力。
    • 防水性◎:飲み物をこぼしてもサッと拭き取れる。手入れが非常に楽。
    • 安価:比較的リーズナブルな価格で手に入る。
    • 加工しやすい:ハサミやカッターで好きなサイズにカットしやすい。
  • デメリット:
    • 熱に弱い:熱いマグカップなどを直接置くと、変形したり跡がついたりすることがある。
    • 経年劣化:長期間使用すると、紫外線などの影響で黄ばんだり、硬化してひび割れたりすることがある。
    • マウスの滑り:製品によってはマウスの滑りが悪かったり、光学式マウスのセンサーが反応しにくい場合がある。

こんな人におすすめ!:

  • 大事な書類やメモをいつでも見られるようにしたい人
  • コストを抑えたい人、まずはデスクマットを試してみたい人

2-2. 革(レザー / PUレザー)製: “高級感”と“心地よさ”

デスクに一枚敷くだけで、一気に“格”が上がるのがレザー製マットだ。本革と、より手頃な合皮(PUレザー)がある。

レザーマットの敷かれたデスクセットアップ

落ち着いた見た目は雰囲気を引き締める
  • メリット:
    • 見た目が上品:デスク周りに高級感と落ち着いた雰囲気をもたらす。
    • マウス滑りが良い:表面が滑らかで、マウスの滑りが非常にスムーズ。光学式・レーザー式問わず快適に使える。
    • 適度なクッション性:心地よい書き心地と、手首への負担軽減効果も期待できる。
  • デメリット:
    • 高価(本革):本革のものは価格が高く、定期的な手入れも必要。
    • 水濡れに注意:特に本革は水に弱く、シミの原因になる。PUレザーは比較的耐水性があるが、PVCほどではない。
    • 熱に弱い(PUレザー):PUレザーも熱には注意が必要。

こんな人におすすめ!:

  • デスク周りの“雰囲気”や“見た目”を重視したい人
  • 滑らかなマウス操作と上質な書き心地を両立したい人

2-3. ゴム / ファブリック製: “ゲーマー”御用達の“最強”コンビ

ゲーミングマウスパッドをそのまま大きくしたようなタイプ。表面が布(ファブリック)、裏面がゴム素材になっているのが一般的だ。

Led ライトを備えた最新のゲーミング Pc セットアップがファブリックマットの上にある

革とはまた違ったかっこよさがある
  • メリット:
    • 圧倒的な滑り止め性能:裏面のゴムがデスクにがっちりグリップし、激しいマウス操作でもマットが全くズレない。
    • マウスの“止め”性能抜群:布製の表面は、マウスを“滑らせる”だけでなく、ピタッと“止める”コントロール性能に優れている。FPSゲームなど、精密なエイムが求められる場面で最強。
    • デザイン豊富:様々なグラフィックがプリントされた、デザイン性の高い製品が多い。
  • デメリット:
    • 汚れが染み込みやすい:飲み物をこぼすとシミになりやすく、手入れが大変な場合がある。(撥水加工されている製品も多い)
    • デザインの好みが分かれる:ゲーミング向けのデザインが多く、シンプルなオフィス環境には合わないことも。

こんな人におすすめ!:

  • PCゲームをプレイする人(特にFPSなど)
  • マウスの正確なポインティング操作を求めるクリエイター

2-4. コルク製: “ナチュラル”な質感と“優しさ”

ワインの栓でおなじみのコルクを使った、環境に優しいデスクマット。

  • メリット:
    • 環境に優しい:サステナブルな素材で、ナチュラルな風合いが魅力。
    • クッション性が高い:弾力性があり、優しい書き心地。
    • 滑りにくい:素材自体の特性で、滑り止め効果も期待できる。
  • デメリット:
    • 耐久性は他に劣る:角が欠けたり、表面がポロポロと剥がれてきたりすることがある。
    • 液体に弱い:液体をこぼすと吸収してしまい、シミになりやすい。

こんな人におすすめ!:

  • 自然素材の風合いや、エコな製品が好きな人
  • デスクに温かみのある雰囲気を加えたい人

2-5. フェルト製: “温かみ”と“静音性”

柔らかな手触りが特徴のフェルト製マット。

  • メリット:
    • 柔らかな手触り:温かみがあり、特に冬場に金属やガラスのデスク天板がヒンヤリするのを防いでくれる。
    • クッション性:筆記時の感触が柔らかい。
    • 静音性:素材が音を吸収するため、キーボードの打鍵音や、物を置いた時の音を和らげる効果がある。
  • デメリット:
    • 毛玉ができやすい:摩擦によって毛玉(ピリング)が発生することがある。
    • 汚れに弱い:液体をこぼすと染みになり、ホコリやゴミも絡みやすい。

こんな人におすすめ!:

  • デスクに温かみを求めたい人、冬場の冷たさ対策をしたい人
  • タイピング音など、デスク周りの作業音を少しでも静かにしたい人

3. “機能性”で選ぶ! 後悔しないための“3大”チェックポイント

素材と合わせて、以下の3つの機能性もしっかりチェックしよう。

3-1. 滑り止め:マットが“ズレる”ストレスからの解放

作業中にマットがズレるのは、地味に大きなストレスだ。特にPVCやレザー製のマットを選ぶ際は、裏面に滑り止め加工が施されているかを必ず確認しよう。ゴム/ファブリック製は、この点で最も優れている。

3-2. 防水性:うっかり“飲み物”をこぼしても安心!

デスクで飲み物を飲む機会は多いはず。PVCやPUレザーは防水性が高く、手入れが楽なので安心だ。ファブリック製を選ぶなら、撥水加工が施されているモデルを選ぶと、いざという時に助かるぞ。

3-3. 耐久性:長く使える“相棒”を選ぶ

デスクマットは毎日触れるものだから、耐久性も重要。特に縁(エッジ)の部分がほつれたり、表面が剥がれてきたりしないか、製品のレビューなどを参考にしよう。縁にステッチ加工が施されているファブリック製マットは、ほつれにくく長持ちする。

4. まとめ:最適な“素材”のデスクマットで、デスクを“最高のワークスペース”に!

デスクマットとPCセットアップ、落ち着いた雰囲気

デスク前で過ごす時間が長い人ほど、試してみて欲しい

デスクマットは、単なる下敷きではない。それは、デスクの快適性を支える、重要な“基盤”なのだ。高級感を求めるなら「レザー」、ゲーミングなら「ゴム/ファブリック」、実用性なら「PVC」…というように、素材ごとの特徴を正しく理解し、自分の使い方や好みに合った一枚を選んでほしい。たった一枚のマットを変えるだけで、デスクはより機能的で、より快適で、そしてより愛着の湧くワークスペースへと進化するはずだ!