ChromebookでOfficeは使える? 使えない? 互換性と最適な利用法を紹介

軽快な動作と手頃な価格で人気のChromebook。しかし、「Officeが使えないんでしょ?」という理由で、購入をためらっている人も多いのではないだろうか。結論から言うと、ChromebookでもOfficeを使うことは可能だ。ただし、いくつかの方法があり、それぞれにメリット・デメリットがある。今回は、ChromebookでOfficeを使う方法を徹底的に比較し、最適な利用法を解説する。

1. ChromebookでOfficeを使う“4つの方法”:それぞれのメリット・デメリットを比較

ChromebookでOfficeを使う主な方法は、以下の4つだ。

1-1. 【Web版】Microsoft 365 for the web:ブラウザで利用、互換性も“高水準”

Microsoftが提供する「Microsoft 365 for the web」(旧称「Office Online」)は、Webブラウザ上で動作するOfficeサービスだ。Word、Excel、PowerPointなどの主要アプリを、Chromebookのブラウザから利用できる。

Microsoft 365 for the webはこちら

メリット:インストール不要、ストレージを圧迫しない

  • Webブラウザ上で動作するため、アプリのインストールが不要。Chromebookの限られたストレージ容量を節約できる。
  • Microsoftアカウントとインターネット接続があれば、どのデバイスからでもアクセスできる。
  • Microsoftが提供するサービスなので、互換性も高い。

デメリット:オフライン利用は“限定的”、一部機能に制限

  • 基本的にオンラインでの利用を想定しているため、オフラインでは機能が制限される。
  • デスクトップ版Officeと比べると、一部機能が利用できない場合がある。例えば、Wordでは変更履歴の詳細な記録や、マクロの利用ができない。

1-2. 【Android版】Microsoft Officeアプリ:Playストアから入手、モバイルに最適化

多くのChromebookは、Androidアプリを実行できる。そのため、Google PlayストアからMicrosoft OfficeのAndroid版アプリをインストールして利用することも可能だ。

メリット:タッチ操作に最適化、オフラインでも利用可能

  • Androidアプリなので、タッチ操作との相性が良い。
  • ファイルをデバイスに保存すれば、オフラインでも編集できる。

デメリット:画面サイズによっては“使いにくい”、機能制限あり

  • 小さな画面のChromebookでは、操作がしづらい場合がある。
  • Web版と同様、デスクトップ版と比べると、一部機能が制限される。

1-3. 【Linux版】(非公式):上級者向け、互換性に“難あり”の場合も

一部のChromebookでは、Linux環境を構築し、Linux版のOffice互換ソフト(LibreOfficeなど)をインストールして利用することもできる。ただし、この方法は、Linuxの知識がある上級者向けと言えるだろう。

メリット:ローカルで動作、オフラインでも利用可能

  • Linux環境にインストールするため、オフラインでも利用できる。
  • 完全にローカルで動作するため、Web版やAndroid版と比べて、動作が軽い場合がある。

デメリット:導入ハードルが高い、動作が不安定なことも

  • Linux環境の構築や、ソフトウェアのインストールには、ある程度の知識が必要。
  • Microsoft Officeとの互換性は完全ではないため、レイアウトが崩れたり、一部機能が利用できなかったりする場合がある。
  • ハードウェアとの相性問題が発生することがある.
  • Microsoftの公式サポートは受けられない.

1-4. 【番外編】互換Officeアプリ:WPS Officeなど、選択肢は“他にも”

Microsoft Office以外にも、Office互換アプリはいくつか存在する。例えば、「WPS Office」は、高い互換性と多機能性で知られている。

メリット:低価格 or 無料で利用可能、Microsoft Officeとの互換性も

  • 多くの場合、Microsoft Officeよりも安価、または無料で利用できる。
  • Microsoft Officeとの互換性も比較的高く、ファイルのやり取りもスムーズ。

デメリット:一部機能が不足、レイアウトが崩れることも

  • デスクトップ版Officeと比べると、一部機能が不足している場合がある。
  • 完全に互換性があるわけではないため、複雑なレイアウトのファイルは、表示が崩れる可能性がある。

WPS Officeについての記事はこちら

2. 【用途別】ChromebookでOfficeを使う“最適解”は?

2-1. レポート作成や資料閲覧がメインなら“Web版”で十分

簡単な文書作成や表計算、プレゼン資料の閲覧などが主な用途であれば、Web版のMicrosoft 365 for the webで十分だろう。インストール不要で、手軽に利用できるのが魅力だ。

2-2. 出先で“ガッツリ”編集したいなら“Android版”

外出先でOfficeファイルを編集する機会が多いなら、Android版のMicrosoft Officeアプリが便利だ。オフラインでも利用できるため、移動中などでも作業を進められる。

2-3. “オフライン作業”が必須なら“互換Officeアプリ”も検討

インターネット接続が制限される環境で、どうしてもOfficeファイルを作成・編集する必要がある場合は、WPS Officeなどの互換Officeアプリを検討するのも一つの手だ。

2-4. “パワーユーザー”は“Linux版”に挑戦!?

Linuxの知識があり、Microsoft Officeとの完全な互換性にこだわらないのであれば、Linux版のOffice互換ソフトを導入するのも選択肢の一つだ。ただし、導入や運用のハードルは高いことを覚悟しておく必要がある。

3. ChromebookでOfficeを使う際の“注意点”

3-1. インターネット接続は“必須”? 利用シーンを想定して選ぼう

Web版のMicrosoft 365 for the webを利用する場合は、基本的にインターネット接続が必要だ。オフライン環境での作業が多い場合は、Android版や互換Officeアプリの利用を検討しよう。

3-2. ストレージ容量は“大丈夫”? アプリのインストールで容量を消費

Android版やLinux版のOfficeを利用する場合は、アプリのインストールが必要となるため、Chromebookのストレージ容量を消費する。特に、ストレージ容量が少ないモデルを使用している場合は、注意が必要だ。

3-3. キーボードとマウスで“生産性アップ”! 外部デバイス活用も検討

Chromebookで長時間の作業を行う場合は、外付けのキーボードやマウスを接続すると、作業効率が向上する。特に、表計算ソフトを多用する場合は、マウスの使用を強く推奨する。

4. ChromebookでOfficeを“快適に”使うための“おすすめ”設定

4-1. Web版Officeを“アプリ化”して、デスクトップから“即”アクセス

Web版のMicrosoft 365 for the webは、PWA(Progressive Web Apps)としてインストールすることで、デスクトップアプリのように扱うことができる。これにより、タスクバーやデスクトップから、ワンクリックでOfficeアプリにアクセスできるようになる。

4-2. Android版Officeは“オフライン設定”で、いつでもどこでも編集可能に

Android版のMicrosoft Officeアプリでは、ファイルをデバイスに保存して、オフラインで編集できるように設定できる。設定方法はアプリによって異なるため、詳細は各アプリのヘルプなどを参照してほしい。

5. まとめ:ChromebookとOfficeは“意外と好相性”! 用途に合わせて“賢く”使いこなそう

ChromebookでOfficeを使う方法は、いくつか存在する。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の用途に合った方法を選ぶことが重要だ。Chromebookは、Officeを使うための“選択肢の一つ”として、十分に検討に値するデバイスと言えるだろう。特に、Web版のMicrosoft 365 for the webは、Chromebookとの相性が良く、多くのユーザーにとって“最適解”となる可能性が高い。
「ChromebookでもOfficeは使える」――この事実を、ぜひ覚えておいてほしい。そして、ChromebookとOfficeを“賢く”使いこなし、より快適なデジタルライフを実現しよう!